三宮→兵庫宿

さぁさぁ、早朝の三ノ宮駅へ舞い戻ってきましたよ!

今回は、10年ぶりに一眼レフカメラを買ってきました。
カメラを買った理由は、行き先表示機を「切れ目なく」撮影するために、シャッタースピードを調整したかったからです。
(近年普及しているLED表示器は、人間の目では分かりませんが高速で点滅しているため、スマホ撮影では文字が切れてしまいます)
う~ん、そんな理由?とは思うのですが、これは後年見返したときに後悔が残るかなと。
その時はありふれた行先でも、将来廃線になった時は、懐かしい画像、記録として価値が出てくるのではないかと思ったのです。
それにしても、10年の歳月を経てカメラの進化は著しく、ミラーレス機が出てきて、本体も随分軽く小さくなっていて、びっくりしました。
それでは、朝の人気のない市バスでスタートです!
1本目(通算17本目)
神戸市交通局 7系統 神戸駅 行き

三宮駅前 7:34発→新開地 8:02着
210円
三宮から神戸へは、JRも地下鉄もあり、ものの数分で移動できるためバスで行く合理性は全くありません。
このため、直通する当バスは、山手側の市道山麓線へ大きく迂回することになります。
日中は神戸港周辺の観光地を巡る「ポートループ」も通ってはいますが、この時間はまだ走っていません。

なお、ほとんどの関西人は、現在の神戸市の中心は「三宮」という認識で一致していると思いますが、近畿圏外の人は市名を冠する「神戸駅」辺りが神戸の中心だと思っていたりします。
鉄道の世界では、神戸駅が東海道本線と山陽本線の境界となっており、山陽本線のゼロキロポストも神戸駅構内にあります。
これは、神戸の街の成り立ちや紆余曲折によるところが大きく、江戸時代は兵庫津、これから向かう兵庫宿の辺りが中心だったのです。
そして、幕末に兵庫港が開港されると、外国人居留地が神戸村、現在の元町付近に設置されます。
鉄道の神戸駅は、人々の利便を考えて、この居留地と兵庫港のちょうど間に開設されたのです。
その後も開発の波は止まず、新たな土地を求めて都市は徐々に東へと拡大し、市役所やデパートの多くは三宮に集積することになり、現在の神戸の街の姿へ至っています。

三宮からは閑散としていたバスでしたが、途中大勢の通勤の方や学生を集めて、駅へ向かいます。
都会のバスは、若い方がたくさん乗っていて、それだけで活気を感じます。
兵庫宿→明石宿
さて、次の目的地は明石宿です。
海岸沿いを進むのが距離的には順当ですが、バス路線はそのまま繋がりません。
なぜそれを知っているかというと、過去のテレビ番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」では、必ず山側を回っているから。
そして、必ず目指す場所が「しあわせの村」です。
あまりに印象的な行先であるために、すっかり覚えてしまいました。

そして、神戸駅前から、すんなり「しあわせの村」行きを発見しました。
部活動の練習に向かうのか?運動着姿の学生がたくさん乗っていました。
2本目(通算18本目)
阪急バス 西鈴蘭台駅 行き

新開地 8:27発→ひよどり台センター前 8:50着
210円
地図を見ていたら、明石方面へ向かうには、名谷駅方面への乗り継ぎが必要です。
そして名谷駅へ向かうバスは、しあわせの村よりも手前、ひよどり台団地あたりから合流しそうです。

もしひよどり台から名谷行きのバスに乗れたらショートカットになるし、あわよくば一本早いバスに乗れるかもしれません。
というわけで、山の上の「ひよどり台団地」で下車、名谷行きのバスを探します。

結果は、30分後。
う~む、これなら、しあわせの村まで行っても変わらなかったかも。
とは言え、トイレ休憩の機会を得ました。
標高も高く、心なしか吹く風もややさわやかな気がします。
ちなみに、相方の先輩がこのあたりに住んでいるそうです。
年賀状の宛名に、「ひよどり台」と書いたことがあるとか。
人の縁、そして旅の巡り合わせとは、不思議なものです。
3本目(通算19本目)
神戸市営バス 120系統 名谷駅 行き

ひよどり台センター前 9:19発→名谷駅 9:36着
210円
小休止を挟んで名谷駅へ、担当は再び市バスに戻ります。
市内中心へ向かう路線ではないため、あまり本数が多くありません。
乗客は明らかに高齢の方が多かったです。
近年、高度経済成長期に開発された都市近郊の団地やニュータウンは高齢化が進んでおり、バスの乗客にもそれが反映されています。
再び山を降り、にぎやかな名谷駅へ着きました。


気になる明石方面へ向かうバスはというと……

まさかの3分で接続!
それも、明石への直通便です。
ラッキー!
しかも、これを逃すとなんと2時間待ちです。
ツイてますね!!
この調子でどんどん進んで、姫路を越えて太子町辺りまで行ってしまいたいところです。
4本目(通算20本目)
神姫バス 14系統 明石駅 行き

名谷駅 9:39発→明石駅 10:30着
780円
バスは神戸市郊外の田園地帯を走ります。
神戸は150万人が住む大都市ですが、町のすぐ北側には六甲山地が広がっており、その背後の山地もかなり奥まで神戸市域です。


バスは長閑な風景の中、時間をかけて走っていきます。
こういう長い路線に乗っていて気付くのは、起点から終点まで乗り通す方はほとんどおらず、途中の駅で乗客の多くが入れ替わることです。
このバスは、途中神戸市営地下鉄の伊川谷駅へ立ち寄り、乗客の入れ替わりがありました。
地下鉄と言っても、高架の地上駅です。


井川谷を出ても変わらず田園地帯を走り、やがて新幹線の線路を潜ると明石市街地に入ります。
ほどなくして左手に立派なお堀が現れ、明石駅に到着します。

我々は、ここまで山陽道の道筋から大きく外れて進んできたため、明石宿へは、やや東側へ戻る格好になります。
駅前は土曜の午前だからなのか?人ごみでごった返しており、明石の街の活気ある雰囲気を感じました。
明石市は、子育て世代の定着に力を入れており、近隣の神戸市などから若年世代の流入を多く集めていることは、少なくとも関西ではよく知られています。
首都圏で言えば、千葉県流山市のような存在?
次の加古川宿方面へのバスの時刻を確認しつつ、宿場跡のある東へ向かうバスを探します。
明石駅の時刻表では、ここから西へ進むには「大久保駅行き」が有力な選択肢のようです。
そのバスの出発時刻は11時45分、あと1時間で帰ってこなければなりません。
宿場訪問と昼食休憩を両方こなすには、ちと時間が足りなさそうです。
ひとまず、少しでも時間短縮するため、バスに乗って行きます。
5本目(通算21本目)
神姫バス 66系統 伊川谷駅 行き

明石駅 10:45発→黒橋 10:48着
210円
いつもバス旅では昼食をとるタイミングが非常に難しく、食べられずにずるずる時間が過ぎていくことも、ままあります。
都合よく名物が食べられることは稀で、悔しい思いもするのですが、「前回の大失敗」があるので、バスがあるならバスを優先したいと思います。
…思ってはいますが、食欲を前に人間の理性は簡単に吹っ飛ぶため、何度も同じ失敗を繰り返してもいます 苦笑