2日目-その2 明石宿→加古川宿 山陽道路線バスの旅(2023年7月15日)

明石宿→加古川宿

ここ明石は子午線が通る街として知られ、東経135°は日本の標準時を定める線でもあります。
子午線交番を横目に、旧山陽道を再び明石駅へ戻ります。

途中、市街地では名物・明石焼きのお店を発見、行列ができています。
バスの発車まで少しばかり時間もあるので、昼食用にテイクアウトしていくことに。

大盛況!

なかなか列が進みませんでしたが、なんとか10分ほどでお土産を携えて出発することができました。

さて、気を取り直して駅へ急がねば……と思った、ちょうどその時!
バスがこちらへ向かって進んでくるのが見えます。
行先は……あろうことか次に乗ろうとしていた土山駅!!

6本目(通算22本目)
神姫バス 1系統 土山駅 行き

らぼす前 11:25発→土山駅 12:24着
510円

ダッシュで飛び乗りましたが、状況が飲み込めません。
時間を確認し間違えていたということでしょうか??しかし、二人で確かに電光式の表示板で確認したはず…

ひとまず、結果オーライと言うことにいたしましょう。
なにしろ、ちゃんと宿場にも寄り、悩みの種である昼食も確保し、ほとんど待ち時間もなく次の宿場目向けて進み出しているのですから。

15分ほどで、バスは西明石駅へ着きました。
駅からは大久保駅へ行きたい淑女がこのバスで合っているか運転士に尋ねましたが、彼は間髪入れず「電車の方が早いで!」とアドバイス。
大久保のさらに先、土山、果ては下関を目指す我らは、全くもって立つ瀬がありません。

ちなみに、大久保にも本陣はあったようですが、正式なものではなく、茶屋本陣と呼ばれるもの。
いわゆる間宿(あいのしゅく)で、宿泊は伴わず休憩する場所です。
バスで移動する我らも休憩は不要なので、ここは通過します。

さて、この辺り「東播磨」には、地図を一見するとおびただしい量の「ため池」があることに度肝を抜かれます。
特に明石川から加古川に至る「印南野台地」は、水不足に悩まされた地域で、古くから農業用のため池など灌漑設備が作られ続けてきました。
とは言え、国道沿いは何の変哲もないロードサイトの景色が続いています。

さて、土山駅からは乗換です。
北口の狭い路上で終点となりましたが、西に行くバスは駅の南口から出るようです。
時刻表を確認すると…

なんと、1時間半後の14時過ぎ。
ここまで順調でしたが、ここで待ち時間ができました。

こんなことなら、明石でゆっくり明石焼きでも食べて、1時間後のバスに乗っても十分間に合いましたが、結果論です。
こんなこともあろうかと、美味しい明石焼きはすでに確保してあるのですから!

近場のスーパーでビールを買ってきて、バス乗り場のロータリーにほど近いところで昼食タイムとなりました。
駅前の路上で飲酒するというのは、騒音やらゴミやらでコロナ禍中ではいろいろと問題になりましたが、人畜無害なしがないサラリーマンの短時間の休憩ですので、どうかお目こぼしのほどを…!

なお、ここ土山駅からは昔「別府鉄道」が伸びていましたが、貨物輸送が主目的であったことから代替バスは設定されませんでした。
加古川方面の途中まで行く路線もなく、大人しく待つことにします。

7本目(通算23本目)
神姫バス 13系統 加古川駅 行き

土山駅南口 14:04発→加古川駅 14:39着
370円

久々の西進です。

朝には夕方には姫路だと息巻いていたものの、停滞気味になってきました。
やや曇っていた天候もすっかり回復し、強い日差しが照り付けます。
こうなると天気は「良くなった」というより「悪化した」とする方が適切です。

夏のバス旅は辛いよ…。

さて、国道2号線はやや渋滞気味で、加古川までは50分ほどかかりました。定刻よりもかなり遅れたようです。
加古川駅に降り立ったのは初めてですが、近代的な橋上駅舎と機能的なロータリーが整備されています。

例によって、宿場訪問の前にバスの時間を確認すると、次の姫路方面・宝殿駅行きは16時ちょうど。
今から1時間余り、宿場探訪するには充分すぎるほどで、姫路までまだ距離があるのに残り時間を削られてしまうのがやや惜しいです。

9.加古川宿(かこがわ)

加古川は往古舸子川と書 いつの比より書き誤りたるか不知 舸子川と書しは当初の川尻・高砂の浦え流る高砂 往古舸子領なる故に名とす
「中国行程記」には作者・有馬喜惣太による地名にまつわるうんちくが幾度となく出てきて、面白い。
播磨の大河・加古川は舟渡し。上流の丹波との間は、舟運で米やら塩屋らが盛んに行き来していた模様。材木を組んだ筏も盛んに流されていたとか。
街道筋はいまアーケードで、人形店「陣屋」が旧本陣。店の方曰く、裏にはまだ当時の建物も残っているのだとか。

旧街道の緩やかに曲がった道にアーケードがかかる
陣屋さん

少しお話を伺ったお礼と、子どもたちへのお土産に、花火を購入しました。
人形屋さんで花火というのも、なんだか面白い!

このチョイスは、小学生の息子を笑わせるための、お父さんの趣味です…

その3へつづく

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