2日目-その3 加古川宿→姫路宿 山陽道路線バスの旅(2023年7月15日)

加古川宿→御着宿

さて、暑いのでコンビニでのアイス休憩を挟み、気を取り直して次の御着宿へ向けて西進です。

8本目(通算24本目)
神姫バス 54系統 宝殿駅北口 行き

加古川駅 16:00発→宝殿駅北口 16:20着
230円

加古川をバスで渡ると、あっという間に宝殿(ほうでん)駅北口へ着きました。
宝殿って、またすごい駅名ですよね。

宝殿駅の所在地は高砂市ですが、隣接する加古川市と二つの市にまたがる地域の名とされているにもかかわらず、両市ともに正式な字名としては存在していないという、不思議な名なのです。
由来としては「石の宝殿」と呼ばれる生石神社で、その氏子地域を指すそうです。

ここからは北条など、北へ向かうバスが出ています。

ただ、ちょっと向かいたい方角とはかみ合っていません。

結局、到着した北口から西へ向かうバスは見当たらず、南口へ急ぎます。
バス停を見つけて覗き込むと…

結果は、残念!

なんと、姫路方面の隣の駅・曽根へ向かうバスは1日2本しかなく、そのうちの1本・本日の最終は僅か20分前に出てしまいました。

バスがある加西方面へ抜けるか、山陽道に沿って歩くか。
加西へ抜けると言っても、かなり北へ迂回することとなり、御着へは姫路から戻ってこなければならなくなりそうです。
加西からの先の接続も分からないし…一旦ここは、歩きを選択しました。
およそ5km先の曽根駅を目指して、本日初の徒歩連絡を開始します。

しかしまぁ、すぐに後悔します。
強烈な西日が顔に差して、まぶしくて、暑いのなんの!!
ひとまず1時間これに耐えなければならないのか…

もっとも、昼間だったら、もっと過酷だったであろうことは想像に難くありません。
いやはや、バス旅(?)は、やはり夏にはあまり向かない趣味ですね!

この間、旧山陽道は国道から離れた静かな住宅街の中を進んでいきますが、狭い道ながらそれなりに車も通るので
決して歩きやすくはないです。緩やかにカーブした道筋から、街道の風情は感じられますけどね。

汗をかきかき、1時間以上歩いて、ようやく隣の曽根駅にたどり着きました。

気になるバスは……!?

おうふっ!!

まだ日は高いのですが、既に最終は出た後です。
厳しいな~~

今から2時間以上前の14時台にここに来ることは、朝からの行程を考えると、なかなかどうして、難しい。
もとよりここは歩くほかない運命にあったようですね。

バスあれよ~!と念じつつ、ひとまず次の駅「ひめじ別所」を目指して進みます。
新しい駅なので、駅間は3km程と、宝殿~曽根間よりは短くなっています。
とは言え、依然として別所からバスがある保証は全くありません。

そもそも、JRに乗れば良いのだから、ない確率の方が高いかな……。
まだ10km程先にある姫路駅まで全て歩きだと、時間的にも体力的にも、さすがにマズいです。

別所までの道のりは引き続き旧山陽道です。
このあたり、南側にもやや山が迫っており、山陽電鉄はその山を越えた先の海側を通っています。
こういう、2本の線路が並行する環境だと、それらを結ぶバス路線があみだくじのように走っていそうなものですが、このあたりはそれが通用しません。
何度も途中のバス停をのぞき込むも、本数に変化はありません。

別所は、住所表記上は姫路市別所町。というわけで、姫路市域に入りました。
そのまま西日に耐えて30分ほど無心で歩きまして、真新しい「ひめじ別所駅」につきました。

気になるバスは……

がーーーん

曽根からと比べれば僅かに本数は増えていおるようですが、やはり、最終は出た後です。
姫路行はありませんが、他に使えそうな路線もありません。

なかなか、どうして。

初日の京都→神戸に続き、午後に停滞する流れを止められません。
小休止を挟み、再び国道2号線を歩き始めます。

道路地図上では、途中郊外の団地から来るバス路線が合流している様子ですので、運が良ければ、バスを捕まえられるかもしれません。
一縷の望みを抱きつつ、西へ西へと進んでいきます。

宝殿から8km、2時間ほど歩き「別所西」バス停に到達。
時刻表を見ると…

あった!

ありました!!
待ちに待った姫路行き。

しかし!!!

次に来る姫路駅行き19時18分は最終バスとの由。
困りますねぇ……。
次の宿場は「御着宿」。
このままでは、やっと見つけた貴重な最終バスを、途中で乗り捨てなければなりません。

はぁ……自らバスを手繰り寄せておいて、自ら再び歩きの地獄に落ち込まねばならぬとは……
自らルールを課しておきながら、自らが憎い!

ただ、地図を見ると実はもう御着は目と鼻の先。
あと1km程なので、このまま御着まで歩き、最終バスに乗って姫路を目指すことで、どうにか首の皮一枚、繋がりそうです。
しかし、目標もだいぶ下がって、辛くも姫路にたどり着くだなんて、太子町まで乗り込むぞ!と息巻いていた朝の自分が嘘のようですね 笑

つくづく、バス旅は難しい。

10.御着宿(ごちゃく)

公民館前の看板には「間宿」と書かれているが、来ちまったもんは紹介しよう。
御着の名の由来は、花山法皇が書写山への行幸の折、ここに泊まったことからきているとのこと。

御着宿→姫路宿

御着には城もあり、バス停の目の前がその城跡です。
ちょっとした公園になっており、一部保存もされていますが、相方はバス停でぐったりしております。

9本目(通算25本目)
神姫バス 22系統 姫路駅 行き

御着 19:20発→大手前通り 19:38着
250円

いやぁ~~~、バスって素晴らしい。

涼しいし、歩かなくても、こんなに高速快適に移動ができるなんて、革命的な発明品だと思う。
…と、毎度毎度、バスのありがたみを嫌というほど味あわされております。

ま、バスに嫌われてるのも我ら、バスに微笑まれているのも我ら。
バスに対しては、まさに愛憎入り乱れる複雑な感情なのであります。

御着からの最終バスは、国宝・姫路城を右手に見やり、あっさりと姫路城下へ突入します。
まさか、比較的市街地が続いている姫路に至るまででこれほど苦戦するとは思っていなかったので、この先が本当に心配です。

大丈夫なのか?兵庫県西部。

11.姫路宿(姫路)

言わずと知れた世界遺産・姫路城。
こちらも、宿場町の面影はあまり残されていないようで。

しかしまぁ、バスに乗ると次の宿場が早い。
ホントあっさり着くよな!

姫路城を眺めたら、次回のバスを確認して、駅そばを食べて、もうトンボ帰りです。
汗をかきかき歩いてきた特権とばかりに、スープも飲み干してフィニッシュです!!

バスで丸々2日かかってきた道のりですが、新快速に乗ったら京都まで90分。
新幹線だと30分。

もう、何が何だか。

文明の力とは末恐ろしいものなりと、改めて嚙み締めた一日でした。

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